イノベーションを「記号化」せよ_新部門VI構築

トヨタ自動車株式会社 未来創生センター
カンパニーロゴ '19

[サポート範囲]
  • VIコンセプト策定
  • ロゴ開発基準設定
  • ロゴデザイン開発
  • 簡易運用マニュアル策定
  • 再現データ作成
  • 訴求用コミュニケーションデザイン開発
  • 対外向けプレゼンテーションツール作成(パワーポイント)
Client : TOYOTA MOTOR CORPORATION

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未来創生センター

トヨタ自動車株式会社 未来創生センターVI構築

イノベーションを「記号化」せよ

未来創生センター

モビリティ産業の枠を超えて「新しい価値を生み出し未来を豊かに」するトヨタ自動車の新組織

このロゴは、未来創生センターが描く「世のため人のため 新価値を生み出し未来を豊かに」というビジネスビジョンを伝えるために設定されました。

 

開発段階では、形を持たない概念をどのように「記号化」するのかが最大の関門でした。開発初期には多様なチャレンジとも言える探索が行われ多くのモチーフが検討されましたが、そもそも答えがない探索であったため、最終的には「事業の種をまき、育て、収穫する」という事業活動指針にフォーカスすることで一定の方向性を定めるに至りました。

しかし、この方向性は表層的に捉えた場合、農業やエコロジーの印象を与えるためイノベーションとの関係性が希薄になるリスクをはらんでいます。

そこでイノベーションを「記号化」するという目的に対する解決策としてイノベーションはどのような過程から起きるのかという考え方に切り替えて再検討することになりました。

 

記号化という意味では概ね「概念」よりも「過程」の方が共有しやすいという特性があります。「過程」には動きがありその動きに暗喩効果を重ねることができることがその理由です。

余談ですが、「記号化」するのは、「何らかの意味や情報」を「少ない情報」で伝えることが目的です。そこで先の暗喩的効果を記号に重ねることによって「記号」と「意味や情報」の相関性が築かれます。加えて訴求のテクニックの一つでもありますが、「疑問」を喚起し「回答を与える」という好奇心を満たすことも暗喩効果によって組み立てることができます。

このロゴのデザインもこのような効果を狙って形作られています。一見すると「花」や「樹木」を感じますが、一度このデザインが内包する意味知ると「なるほどね」という好奇心を満たす状況にに導かれます。

そこでこのデザインの意味についてですが、「イノベーションはどのようにして起きるのか、起こせるのか」を考え議論する中で「イノベーションパイプライン」というヒントを得るに至りました。

イノベーションパイプライン
「新たな発想が、世に出て、社会・経済的価値を生み出すまでの過程」

図案は、事業活動指針である「事業の種をまき、育て、収穫する」をイノベーションが生まれるプロセスに重ね、植物が生き生きと育っている状態を下書きに、「グレイのドット」は様々なアイディアや研究の種を表し、「樹の幹」は評価過程を、また「色鮮やかな花びらや葉」は多様なアイデアから生まれるイノベーションの成果を表現し、この事業によって多くのイノベーションが生まれる様子を伝えるものです。

※未来創生センターのロゴは2016年にI.D.Net.が提供し2017年より運用されたのち、2019年の同社の組織再編の際にカンパニー化されコーポレートロゴタイプが併記されることになりました。

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