KFC Station 可搬ブース ’09

フランチャイズビジネスにおいてフランチャイジーの増加は安定的なビジネスのための要件です。ところが、同社は店舗開設を含めた導入コストの点で競合となるマクドナルドに比して費用が嵩む傾向にあります。強みでもある圧力釜のようなフライヤー設備が通常のフライヤーよりも安全基準を満たすために割高にならざるを得ないということ。加えてフランチャイザーとして店舗立地の基準に厳しい内規を設けていることも理由の一つとなっていました。

「フランチャイジーを増やしたいが、テンポが増やせない。」

KFCの役員よりの悩みに対してI.D.Net.から「じゃぁ、店舗増やしましょう」と禅問答のような回答を行いました。

その心は、「実店舗が増やせないなら、屋台でビジネスしましょう」というものです。KFCの店舗は店舗立地の厳しい内規によってほとんどが駅前に出店しています。そこで駅近隣店舗から商品を駅構内へ持ち込んで屋台で販売しようという提案です。そもそも実態調査で多くの方がフライドチキンを自宅へ持ち帰りレンチンして食す傾向があるということがわかっていました。そこで持ち帰り専用として匂いが出ない常温販売用の製品を開発し、屋台となる可搬ブースで販売する提案に至ったわけです。ブースのデザインは、人通りの多いの煩雑とした空間に設置することを想定しているため、雑踏に負けないようブース全体をP.O.Pに見立てて派手なグラフィックを施しています。

出店は、アルバイト2名で現地に出かけ、一人は商品を運び、もう一人がブースを運びます。慣れれば15分程度でブース組み立てと準備を整えることができ、人流の多い時間帯をピンポイントで狙う出店で出店費用を抑えつつ人件費を含め最大の効率で売り上げを得ることが可能です。2時間の出店で、通常店舗の半日分の利益を得ることができたと報告頂いています。

I.D.Net.は、KFC Stationの企画提案からブースデザイン、構造設計、施策制作、製品制作を行いました。近隣のKFC店舗からの期間限定ブースという形で出店する目的で、コンパクトに持ち運び、現場で簡単に組み上げられるようにしています。加えてマーケティング施策上KFCにはカーネルサンダース像を置く必要があると判断し、バルーン人形として用意しました。

※所轄の保健所が定める基準によって出店ができない地区が存在します。

近隣店舗から折り畳み自転車1台分程度の大きさと重量にパッキングされたブースを運び現場で組み立てます。

組み立て方を示した図。

設置現場に合わせて組み換えることが可能。

カーネルサンダース像は広告媒体として必要でありバルーンで制作。「起き上がりこぼし」となるスタンディングタイプとブース上部に配置する半身タイプと二通りで利用可能。

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KFC Stationの相鉄駅構内販売店舗のデザインについてはこちらをご覧ください。

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