I.D.Net.創業時よりデザインを提供しているホーチキ株式会社の主力製品、防災監視盤のデザイン。
I.D.Net.が90年代後半にデザインを提供したP型システムのリニューアルとなります。防災監視盤は、システムの段階に合わせて複数ラインナップされていますが、このP型は小・中規模向けに提供されるタイプです。主にマンションなどの集合住宅の管理人室などに設置されます。
過去よりこの様な防災監視盤のデザインには、操作性や、操作誘導が重要なファクターになっています。火災時にこの盤から警報発報されると、マンションの管理人は必ずと言っていいほど平常心ではいられなくなります。普段気にかける事もなく、触ることもない機械を操作しなければならないという状況で、正しくこの盤を操作し火災に対応することが求められます。そのためこの盤のデザインには、管理人が操作すべき部分に手順を説く数字を表示しています。この数字を表示するという考えは、先代のP型デザインを提供した際に提案採用に至ったもので、操作手順を正しく誘導することに加え、高齢の管理人がパニックになった際でも盤備え付けの電話による操作誘導が可能であるという点で優位性が認められたため今回も踏襲することになりました。さらに今回の提案では、中難度の操作を誘導するために 通常は小さな扉の中に隠されているUIへの操作誘導を行なっています。さらに この盤からカラーユニバーサルへの対応が始まりました。同社では、従来やや暗めの赤が防災警告色として使用されていましたが、色弱者が判断できる様に明度対比の観点で他に使用される色と同化しないオレンジへと変更することになりました。
[サポート範囲]
- グラフィックデザイン
- UI検討
- UD対応
- プロダクトデザイン